【愛するということ】フロム「自己愛しか勝たん」

論理矛盾に思える東洋思想の逆説的思考の導き。


ざっくり言うと

  1. フロムの哲学にハマり続ける。
  2. 西洋思想は論理的。アリストテレスから続く論理的思考。
  3. 東洋思想は逆説論理的。自己愛による隣人愛を育む行為の論理を導いている。


フロムの哲学が面白い


早速、第三弾。


フロムの愛するということ、面白い。


【フロム】愛するということ


【フロム】離婚は子供に不幸からの脱出を教える良い機会だ


本著は愛するという行為に斬新な解釈をとりいれるが、導く結論は一般には理解しがたいものである。


理由はシンプルで、いま現在多用されている論理学においては矛盾するようなものだからである。


自己愛を通じて隣人愛を育む、というこの逆説的な論理は、じつは東洋思想が用いてきた論理である。



西洋思想と科学はアリストテレスの論理学に支えられる


西洋思想は基本的にアリストテレスの論理学にしたがってきた。それは下記である。


1. 同一律: AはAである。 2. 矛盾律: Aは非Aではない。 3. 排中律: Aは、Aであると同時に非Aであることはできないし、Aでないと同時に非Aでないということもありえない。

アリストテレスの論理学は近代科学における基本となり、科学は現代においてもっとも成功した宗教となった。


ただし、あまりに成功しすぎた結果、神よりも思考が重視され、正しい思考と知識こそが成功への真理であるという強迫観念を生んだ。続く東洋思想の概念は、多くの人間には理解しがたいものとなった。



東洋思想


東洋思想は逆説的であり、Aでもあるし、非Aでもあることを許す。老子は下記の様に書き残している。


「厳密に真実である言葉は逆説的であるように見える。」

一方、荘子はこう残す。


「一つであるものは一つである。一つでないものもまた一つである。」

イメージできるであろうか。もう少し具体的に述べているのがインドのバラモン哲学である。バラモン哲学は知覚、という概念を導入し、物事の実在と知覚の分離により「Aであり、非Aでもある」の矛盾を乗り越えようとしている。


2つの対立するものが知覚されるのは、物が対立しているからではなく、知覚する心が二つに対立しているからだ。真の実在に達するには、知覚は自らを超越しなければならない。

ヴェーダンタ哲学は知覚を思考へと発展させながら、神の概念にも言及する。


思考とは、どんなに優れていても、より見破りにくくなった無知にすぎない。よって、唯一の実在である神を思考によって知ることはできない。

神が最高の実在ならば、人は神について肯定的に語ることはできない。つまり、神が何でないかはよく知ることができても、神が何であるかを永久に知ることはできない。


では唯一の実在である神を知るにはどうすればよいのか。思考でもなく、神への愛を考えることでもなく、神との一体感を経験する行為でしか知り得ない。


ならば神との一体感を経験する行為はどのようにすればよいのか。ここで正しい生き方が重視される。日々の自己修練、自己変革により、神との一体感を得るということである。


神との一体感を得られるのならば、それは神なのではないか。私こそが神なのではないか、という結論に至る。


私と神との間に区別がない以上、愛することにおいて自己愛と隣人愛とは別々なのだろうか。いや、これは合一なのだ。自己愛を育てる行為が、隣人愛を育てる行為になるのである。そもそも自己と他人の間に区別は存在しないのである。


愛するためには、まず健全な自己愛を育む必要がある。自己愛は瞑想といった精神の集中により、全身で自己を感じ取り、自己と他者、自己と社会、自己と自然、自己と神の間に区別が存在しないことを理解する。


愛するということは、自分を愛するように隣人を愛する、ということにほかならないのである。




余談(おすすめ本コーナー)


今回の哲学的思考の導きは難しいところもあったかもしれない。いきなりフロムから入ってもよいが、まずは哲学になれてみよう。


哲学を理解するには、自分で考えることから始める必要がある。身近なテーマから進めてみるとわかりやすい。本著は身近なテーマから哲学を紹介、解説してくれている。14歳から、とあるが、あなどることなかれ。


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