【バカなる】一見バカに見えるが、よく見るとなるほど、となる戦略が生き残る

「ストーリーとしての競争戦略」の楠木建氏が絶賛する、1988年の元絶版本。


ざっくり言うと

  1. ストーリーとしての競争戦略の原点。
  2. バカなる戦略事例集
  3. 悩みは88年から変わらない。海外進出の悩み。


ストーリーとしての競争戦略


ベストセラーとなった名本、「ストーリーとしての競争戦略」を以前ご紹介した。


【ストーリーとしての競争戦略】スターバックスはなぜフランチャイズではなく直営店での店舗展開を選択したか



著者の楠木建氏は一橋大学教授であるが、若手の頃に感銘を受けた本がある。


吉原英樹氏の 「「バカな」と「なるほど」(吉原英樹/PHP研究所)」 である。


実は、一見して非合理というストーリーとしての競争戦略に書かれていたアイデアの原点は、本著にある。


本著には興味深い事例が沢山登場する。それでは1988年にさかのぼって事例を見てみよう。



バカなる事例


本著の事例は若干渋い。


乱世を生き延びる中堅製造業が多数登場する。


いつだって市場と相対し、産業ごと死にゆく中でも命を燃やして事業を伸ばし続ける。


一部事例を紹介しよう。


北陸、山代温泉で「加賀百万石」として現在も有名な、ホテル百万石である。


1985年、同社は600畳の大広間を有する超巨大コンベンション施設を田んぼのど真ん中に作った。


立地は最悪、周囲に何も田んぼしか無いエリアで地元住民は「社長は頭が狂ったのか」と嘲笑していた。


しかし結果は意図通りコンベンションの場として大盛況となった。


当時社長の吉田豊彦氏には十分な勝算があった。


彼は当時下記のように理由を答えている。


1. 日本の温泉旅館街は、山手から街の方向に発展する方向にある。山手を開拓することは、温泉街を形成することにつながる。
2. ホテル及び旅館は、土地を制するものが旅館を制するというほど重要である。土地に制約されると、思う存分戦略展開をすることはできない。
3. 温泉旅館は人間性回復の場でなければならないという同社の経営哲学がある。緑や水、土の自然がふんだんになければならない。

また同氏はラスベガスの凋落と復活にヒントを得たとも語っている。


ラスベガスはギャンブルと女で有名だったが、しだいに凋落していった。しかしラスベガスはコンベンションシティとして活気を取り戻し、現在に至るまで様々なカンファレンスが執り行われている。


まさか北陸の弱小温泉街がコンベンションシティとしての役割を担うようになるとは、百万石以外のホテルオーナーには思いもよらなかっただろう。



88年から変わらない経営の悩み


次第に既存の延長線上のアイデアしか思い浮かばず、墜落する企業。


新規事業よりも既存の業務を優先するマーフィーの法則。硬直化した組織。


海外進出の悩み。いくら頑張っても現地現物を徹底しなければ現地のOEM業者が変わらない。


単に製造コストや円高をきっかけにした海外進出は失敗し、海外雄飛の夢を抱く執念深い企業が海外進出に成功する。


最近もアメリカ進出にこだわったメルカリがコロナも手伝って大幅伸長、5年に渡って冷ややかな目線で見られていたメルカリのアメリカ進出は今年成功しつつある。


メルカリの山田進太郎社長はアメリカ進出の夢をいただき続け、コストをある種度外視し執念深くトライしてきた結果だと言える。


【ゲームチェンジ】メルカリが制したフリーマーケットアプリ市場のゲームチェンジ


88年当時、あらゆる社長が悩んだ課題は、今も根本的に変わっていない。


ストーリーとしての競争戦略がベストセラーになるのも、経営課題の時代を超えた共通性にある。


いまもなお、示唆的な「バカなる」を、読んでみてほしい。



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