【ストーリーとしての競争戦略】スターバックスはなぜフランチャイズではなく直営店での店舗展開を選択したか

競争戦略の妙は「一見して非合理」にある。

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「ストーリーとしての競争戦略-優れた戦略の条件-」(楠木建/東洋経済新報社)

ざっくり言うと

  1. おごれる者は久しからず。いきなりステーキもいきなり閉店する時代。静止画でなく、動画の戦略が必要。
  2. スターバックスは店舗展開をフランチャイズではなく、直営店で行った。一見非合理な戦略が、競争力を生んだ。
  3. 戦略を考えることになった人間すべてに贈りたい不朽の名作。ストーリーとしての競争戦略を読もう。


いきなりステーキ陥落


2017年、我が世の春を謳歌していたいきなりステーキ。


2020年7月、瀬戸際に立たされている。


本ブログでも、2019年9月に「いきなりステーキのを救う会」と称して戦略を考えたことがあるが、いやはや戦略を考えるのは難しい。


【いきなりステーキ】いきなりステーキを救う会


さらに、現在コロナで飲食業界全体が苦境に立たされる中、生き残りの地図を描くのは至難の業である。


だが、もし自分に波乱の時代を生き抜く、動画としての競争戦略を描く力が備われば、それは貴重な能力になるだろう。遭難した雪山で出口を示す鍵となる。


「ストーリーとしての競争戦略-優れた戦略の条件-」(楠木建/東洋経済新報社)は、優れた競争戦略の特徴をわかりやすく示す。経済学における戦略論の入門書としても最適の書である。今回はいくつも紹介される事例の中から、スターバックスを取り上げたい。



スターバックス、直営店にこだわる


スターバックスといえば現在は全国でトップクラスの喫茶店グループであるが、店舗展開は衝撃の直営店である。


通常、飲食業界含め店舗展開ではコスト優位性やスピードを優先するため、フランチャイズ方式を取るのが一般的だ。


実際、大手喫茶店ブランドで直営展開にこだわっているのはスターバックスコーヒーの身である。


なぜあえて直営店での展開なのか。


それはスターバックスにはコーヒー屋以上の価値があり、「ストレスがかかる日常の中でひとときのリラックス」を実現する第三の場所(自宅と会社以外のサードプレイス)という側面を持っているからである。


この価値を顧客に確実に伝えるには、実際に来店して雰囲気を体験してもらう必要がある。


体験してもらうには、ひと目につくトラフィックの多い立地に、これでもかいうほど多く出店し、体験してもらうたちポイントを増やすことが必要だ。


フランチャイズでは利益が食い合ってしまう近距離での大量出店や、顧客に満足してもらえる雰囲気のクオリティ維持が難しいため、あえて高コストな直営方式をとっている。


通常コーヒーチェーンはフランチャイズでとにかくシェアを優先する戦略とは反対なので、競争相手にも一見非合理な戦略に移り、決して真似されることがない。しかし、確実にスターバックスは来る客をファンにしていった。



ストーリーとしての競争戦略


スターバックスの戦略は直営方式により徐々に顧客を増やしていく戦略であった。


この戦略は決して単なるマトリックスやポジショニングといった静止画の戦略ではなく、顧客にリラックスを体験させファンとして定着させつつ、ライバルの模倣を防ぐという動画としての戦略である。


まさに、こうすればこうなる、というストーリーとしての競争戦略を構築している。


この複雑な戦略を構築するには、戦略に対する深い理解が必要だ。決して一朝一夕で生み出せるものではない。


「ストーリーとしての競争戦略-優れた戦略の条件-」(楠木建/東洋経済新報社)には、この複雑な戦略を構築した数々の事例とその共通要素が含まれている。


少々分厚い本ではあるが、僕は5回読んだ。ぜひおすすめしたい。


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「ストーリーとしての競争戦略-優れた戦略の条件-」(楠木建/東洋経済新報社)



余談



筆者による筋トレアプリ、BADDYができました。
なかなか難しい筋トレのやり方、ジムの器具の使い方をアプリで見ながら、初めてのワークアウトをやってみよう。 運動メニューをダウンロードして、ワークアウトのお供にしよう。


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