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【Uber Eats】令和のハッカー-Uber Eats編-
ざっくり言うと
- フードデリバリーの革命児、Uber Eatsの配達パートナーに異変。
- レンタサイクルとUber Eatsを組み合わせて、どこでも手ぶらで配達を開始するメリット
- TwitterがつぶやくSNSではなく有名人コメントを読む専用ツールとして使われる発明が起きたように、いつの時代もハッカーたちは使い方を発明する。
Uber Eats配達パートナーの間で、レンタサイクルを利用するハックが流行
最近、フードデリバリーのUber Eatsが騒がしい。汁物を共用物に捨て置く配達パートナーが現れたからである。
サービスの改善は急務だが、私は倫理観を論じたいわけではない。倫理観が崩壊するのは、だれでも配達パートナーをできるようにした「ギグエコノミー」の社会変化ゆえの痛みだと考えている。
ギグエコノミーとは、Uber以降発明された新たな経済形態である。具体的には、インターネットで単発の仕事を受け、基本的に従量制で収入を稼ぐ経済形態を指す。
むしろ面白いのは配達パートナー内部での様々なトリックの発明である。下記のNoteは大変面白い。
どんどん小さな発明が生まれていることが分かる。例えばダブルピック。
配達遅延:Uber Eats配達パートナーが石野さんのつけ麺を捨て置いたトラブルについて
ダブルピックをUber側が指定するのは、配達パートナーが足りていない可能性が高く、どうしても2件持っていった方が効率がいいと判断している可能性もあります。
ダブルピックとは、簡単に言えば飲食店に2件伺って2件同時に運んでしまうこと。
そんななか、都心では、自前の自転車ではなくレンタサイクル(大体なぜかNTTドコモの赤い自転車だが笑)で手ぶら配達をするハックが大学生を中心に流行しているようだ。恵比寿でもしょっちゅう見かける。
レンタサイクルとUber Eatsを組み合わせるメリット
誰が発明したのかは知らないが、これはよく考えられたハックである。
まず第一に、自転車で家から配達を開始する必要がない。これはビジネス街の昼間、Uber Eatsの注文が集中する時間帯にレンタサイクルを借りておき、一気に近距離配達を完了させて荒稼ぎする算段なのだろう。
また、自転車の購入・メンテナンスコストも抑えられる。港区自転車シェアリングは30分150円である。月額会員が2,000円使い放題。自前の自転車とのメンテナンスコストやその他のメリット考えるとコストパフォーマンスが良い。
「港区自転車シェアリング」より引用更に、この自転車はカゴ付き、電動アシスト付きである。クロスバイクで鍛えつつ配達する配達パートナーもいるが、坂道をスイスイモーター付き自転車で運ぶ配達パートナーも現れた、ということだろう。
Twitterも発明された。いつの時代もツールを使いこなす、ハッカーが現れる
いつの時代もハッカーは現れる。Twitterもその一つ。
よく140文字以内が特徴とされるが、そこが流行ったわけではない。むしろ不便だ。流行ったのは、SXSWと呼ばれるライブイベント会場での現地情報の共有が大変便利だったからなのがきっかけだ。つまりユーザーが発明した。
さらにバズった理由として、つぶやくユーザーだけではなく有名人のコメントを拾い読みしたいニーズに応えていた偶然の産物のような発明もある。Twitter社もこの傾向に気付き、読者専用にTweetdeckを作った。
https://tweetdeck.twitter.com/
古くはゴールドラッシュ時代にスコップを売ったやつが一番儲かった、という話もある。いつの時代もうまくやるハッカーが現れる。
ギグエコノミーは現状、無法地帯である。そんな中、どのようなハックが生まれ、許され既得権益化するのか。観察対象として大変おもしろい。
余談(おすすめ本コーナー)
おすすめデザイン本。ずっと使えるデザインのコツがびっしり。自分もよく利用してます。