【水平思考】アイデアは複数の問題を一気に解決する
任天堂の宮本茂の名言を水平思考の観点で考える。
IDEOが生み出したトレンド、デザイン思考はブレストという新しい何でも会議の呼び方を生み出した。
ブレストは、本来正しいプロセスを経てアイデアが蒸留される必要があるが、よく見るブレスト会議は単なるポストイットの無駄遣いに終わりがちである。
アイデアを本気で活かすには、別のスキルが必要なのである。
こうして世の中に生み出されたゴミアイデアたちは、決して日の目を見ることなく、人々の記憶から消えてしまう。
デザイン思考は本来厳格な手続きを経なければ効果に現れない。
結局アイデア多産型が成功しているのは、IDEOとnendoくらいではなかろうかと勘ぐってしまう。
そもそもアイデアを1−2時間で生み出そうと考えることが間違っている。
時間がかかるのだ。
アイデアは組み合わせだと、不朽の名作「アイデアのつくり方」でも言っている。
「アイデアのつくり方」(ジェームズ・W・ヤング/CCCメディアハウス)
この本では、アイデアの生み出し方として「アイデアの卵がふ化するまで頭から一旦忘れ、思わぬ組み合わせを見つける」という方法を挙げている。自分でも思いつかない組み合わせが生まれるまで、ひたすら待つのである。
自動車メーカー、本田技研の本田宗一郎はアイデアが生まれるまで、数日間真っ暗な部屋にろうそくを一つともして閉じ籠もった、という逸話がある。
ロベルト=ベルガンティ「突破するデザイン」では、従来のデザイン思考への人々の期待を一笑に付す。Airbnbやネスカフェアンバサダーの例を挙げながら、愛される商品やサービスには常識の枠を超えた新たな意味付けが存在し、その意味付けを見つけるまで、健全な批判精神のもとで徹底的に叩き上げることを勧めている。アイデアは一日にしてならずなのだ。
任天堂のマリオの生みの親、宮本茂は、「アイデアというのは複数の問題を一気に解決するものである」と述べた。
ほぼ日刊イトイ新聞「アイデアというのはなにか?」(2007-08-31)より任天堂社長、岩田聡の発言
「岩田さん: 岩田聡はこんなことを話していた。」(ほぼ日刊イトイ新聞/ほぼ日ブックス)
ではアイデアを生むにはどうすればよいのか。
水平思考というものがある。水平思考は、既存の課題に対して発想の制約を取っ払い、ある種とんちのようなアプローチで持って解決してしまう発想法である。
水平思考には訓練が必要で、意識的に自分の中のロジカルシンキングを封印する必要がある。自分の中の心の声、「それは常識的に難しい」という制約を取っ払う練習が必要である。
デザイン思考のブレストは本来その意味を持つものであるが、ブレストもかんたんにできるものではない。ブレストには水平思考のスキルが必要である。
水平思考は思わぬ方向で課題を解決する。suicaの改札で計算時間がかかって行列ができてしまう、という課題に対して、水平思考は「自動改札機を長くする」というアプローチで解決させた。通常ならプログラムを見直して計算時間を改善しようとしてしまうはずである。
水平思考を実践するには、まずは事例を頭に詰め込むことが重要である。詳細は下記の書籍を参照されたい。水平思考を意識する様々なアプローチが詰まっている。
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