【ライフハック】知識の覚え方と踊り念仏

知識の覚え方は、対象と戯れて念じることである。叩き上げる時は、複数の人格を呼び出して踊り念仏。

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「SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル(ジョン=ソンメズ/日経BP)」

ざっくり言うと

  1. 僕の知識の覚え方は基本的に「SOFT SKILLS」に基づく。範囲を決めて覚える。
  2. まずは対象と戯れる。例えばIllustratorやPhotoshopだったら適当にツールで遊ぶ。
  3. 次に、歩き念仏。念じる。意図的に歩く時間を設けて、イメトレと一人講義をする。最後に複数の人格を作って叩き上げる。


SOFT SKILLS


僕は本を読むときも基本覚えるようにしているため、飛躍的に知識量を増やすことが出来ている。ただ、本の内容を覚えただけでは全く使い物にならない。知識は実際に使って始めて効果を発現する。


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また、本以外の知識も世の中には大量に存在する。Officeなどのソフトウェアスキルや、プログラミング言語、デザインツール、営業スキル、マーケティングスキル、対人コミュニーケーションスキル、議論スキル、ヒットするビジネスアイデアの作り方、などなど。


知識のバリエーションはあまりに広いため、知識に出会った時は一期一会と捉えて、その場で一気に長期記憶にまで引き上げたいものである。その場合のごんじっちのやり方を今回は紹介する。


まず基本方針を提示する。僕の基本方針は、「知識は使いこなせる範囲に限定し、磨き上げておくこと」である。


この基本方針は概ね「SOFT SKILLS」に基づいている。本著はエンジニアとしての人生設計のあらゆるスキルを書ききった大作で、キャリアプランや学習方法、不動産投資や筋トレハックにいたるまで、大変参考にしている。


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「SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル(ジョン=ソンメズ/日経BP)」


この中の学習方法についての章で、10ステップからなる学習方法が提示される。僕は10ステップも覚えきれなかったので、10ステップのうち「知識の獲得目標を決める」「知識とたわむれる」の要素を拝借している。まずソフトウェアエンジニアなら必ず読んでほしいが、ビジネスサイドの人もライフハック本として楽しめるはずである。



対象と戯(たわむ)れる


まず全く何も知らない世界の知識を手に入れるために必要な工程として、ぼくは対象と戯れるステップをおすすめする。


僕にとって象徴的だったのはIllustratorやPhotoshopの利用方法を勉強した時であった。


ソフトウェアを開くとありとあらゆるツールが表示され、なにがなんだか分からない。ということで適当にボタンをポチポチして機能を挙動から連想してみるのである。


Photoshopの場合は画像をPhotoshopで開いて画像を読み込ませてみた。全くわからないがとりあえずツールのボタンを押す。画像が切り抜かれた。白に塗りつぶされた。おや、目のマークを押すと赤目除去か。テキストを追加してみる。色をスポイトツールで抜いてみる。exportしてみる。などなど。


正直にスタートガイドから始めても良いし、目的を決めてそのために必要な知識だけを検索しながら進めても良い。むしろ最短距離の可能性がある。


それでもわざわざ戯れるフェーズを設けるのは、僕が正規ルート以外の知識の幅を広げたいからである。抜け道をさがしたいのである。


戯れるフェーズを通して、何でもかんでも抜け道を見つけるハッカー的な思考が身につき、たとえガイドラインが無い知識の分野でも組み合わせて応用が効くようになる。応用が効かなければそこらへんの一般人と一緒である。守破離という言葉があり、原理原則を学んでからやれば良いのでは、という意見もあるだろう。もちろんその方針は正しい。しかし、正当なルートは時間がかかるし、差別化できない。とにかく初心者の段階からその知識分野のハッキングポイントを探すために、人より知識の接触ポイントを増やしておくのである。


ちなみに動画編集についても最近勉強を始めたが、いきなり4K 60FPSの動画編集を行ったので特殊ケースにハマって苦しんだ。原理原則を学びつつも、適度に範囲をブレさせ、応用問題に触れておく。一見回り道だが、これは後で思わぬ効果を生む。



歩き念仏


次のフェーズは、歩き念仏である。時宗か。


駅までの歩く時間や、意図的にランニングの時間を設けて、歩き念仏を行う。


さっき本やPCの前で覚えていた知識があれば、それを一人講義する。誰かに説明する体で話していく。


誰かに教えると自分も勉強になった、という経験はあるだろう。人に教える時に知識は適切に整理され、口頭でも説明できるようになっておけば、すでにミーティングの場などで応用可能な状態になるのである。


これは現在「中田敦彦のYouTube大学」を展開しているお笑い芸人オリエンタルラジオの中田敦彦さんも実践しているので、ぜひ参考にしてほしい。


だが私は先をゆく。ただ講義ベースでやるのではなく、ディベート、議論を戦わせるまでやるのが「ごんじっち流」である。


まず、知識の獲得に肯定的な自分(いまの自分)と、否定的な自分(これからインストールする人格)をイタコよろしく引き寄せ、想定問答を行う。もちろん、実際には走ったり歩いたりしながら念仏を唱えているようにしか見えてない。大丈夫である。


否定的な意見に強くなっておくのは知識の定着に有効である。知識の獲得メリット、デメリットが明確になる。更に、想定問答までいくとビジネスのミーティングの場で議論するときにも議論で勝てるようになる。なぜならすでに想定問答集を別人格が作り上げてくれるからである。ビジネスアイデアの叩き出しにも使える。


副作用として、議論するうちにふつうに自分の意見にイライラするというレアな体験をすることがある。人格分裂に注意しよう。どちらが本当の自分か分からなくなるまでやり続けてはいけない。


もう1点、相手の感じていることやバックグラウンドが読み通せるようになるので、他人への思いやり能力が向上するメリットもある。誰かにヒアリングする時の引き出しが勝手に増えてくるのである。


個人的には一人講義くらいで良い気もするが、もし興味があれば一人ディベートも試してほしい。自分と自分で取っ組み合いの喧嘩をできるようになるまでになれば、大したもんである。


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